Accessとは?メリットや使い方・Excelとの違いを解説

Accessとは?メリットや使い方・Excelとの違いを解説

データ活用・データベース

Accessとは、データベース管理ソフトのことです。低コストでデータベースを構築でき、入力しやすい画面を作れるなどメリットがありますが、複数人で同時共有しにくいなどのデメリットがあります。

本記事では、Accessの基本操作やExcelとの違いなどを解説し、Accessの課題を解決しながら業務アプリを作成できるツールをご紹介します。

Accessとは?

Accessは、Microsoftが提供するデータベース管理ソフトです。小規模から中規模の業務用データベースを、比較的簡単に構築できます。

リレーショナルデータベース方式を採用し、複数のテーブルを関連付けてデータを効率的に管理します。

Excelのような表形式で入力でき、初心者でも扱いやすい一方、必要に応じて本格的な開発にも対応できる柔軟性も備えている点が特徴です。

Accessの基本操作

Accessでは、データベースを構成する4種類のオブジェクトを使って操作を行います。

それぞれの役割について、基礎的な操作方法とあわせて説明します。

テーブル

テーブルとは、データを保存するためのオブジェクトです。行は「レコード」、列は「フィールド」と呼ばれます。

レコードの追加や変更を行うことで、データを蓄積します。新規作成時には、フィールド名とデータ型(文字列、数値、日付など)を設定します。データ入力や編集は、データシートビューで直接行えます。

また、主キーを設定することで、唯一の値で各レコードを識別できます。

レポート

レポートとは、データを印刷用に整理したフォーマットです。テーブルやクエリのデータを視覚的に表示し、印刷や共有が容易な形式で出力するために使用されます。

レポートウィザードを使って自動作成し、ヘッダー・フッターの設定、並べ替えや集計表示の指定も可能です。作成したレポートはPDFなどの形式でエクスポートすることもできます。

クエリ

クエリとは、データを抽出・集計・更新するテーブルを操作するためのオブジェクトです。「売上が高い順」など特定の条件でデータを抽出し、一括でデータを更新したり削除したりします。

一般的なデータベースの操作ではSQLと呼ばれるデータベース言語を用いますが、Accessではクエリを使うことで、視覚的にわかりやすい操作が可能です。

フォーム

フォームとは、ユーザーがデータを見やすく入力・編集するための画面で、テーブルやクエリから簡単に作成できます。

テキストボックスやドロップダウンリストなどを配置してカスタマイズでき、条件付き書式や計算式の設定も可能です。

使いやすいフォームを作れば、Access初心者でも直感的にデータ操作ができるようになります。

AccessとExcelの違い

AccessとExcelはどちらもMicrosoftが提供するソフトウェアですが、使用用途やデータ容量、データの取り扱いなどが異なります。

それぞれの違いを詳しくみていきましょう。

使用用途が異なる

AccessとExcelは、それぞれ使用する目的が異なります。

Accessはデータベースソフトであり、複数のデータを一元的に整理・運用できる点が特徴です。そのため、顧客情報や在庫データなどを効率よく管理したい場合に活用され、業務システムとしての利用に向いています。

一方、Excelは表やグラフ作成、集計・分析などが得意な表計算ソフトで、日々の情報整理やレポート作成に適しています。

データ容量が異なる

​​AccessとExcelは、扱えるデータの容量にも大きな違いがあります。

Accessは1つのデータベースファイルあたり最大2GBまでのデータを管理することが可能です。

一方、 Excelは表計算ソフトであり、比較的少量のデータを扱うことを前提に設計されています。行数や列数に制限があるため、大規模なデータを扱うと動作が遅くなったり、正しく処理できなかったりすることがあります。

データの取り扱いが異なる

AccessとExcelでは、データの扱い方が異なります。

Accessはテーブルで「文字列」「数値」などのデータ型を設定し、統一された形式で整合性を保ちながら入力・管理が可能です。

一方、Excelは自由入力できる反面、データのばらつきや入力ミスが起こりやすく、集計・分析時に不正確な情報が混ざるリスクがあります。

Accessのメリット

Accessを使うことで、次のようなメリットがあります。

  • 低コストでデータベースを構築できる
  • 入力しやすい画面を作れる

それぞれ、詳しく解説します。

低コストでデータベースを構築できる

データベースの構築には、専用ソフトウェアの購入やシステム開発にコストがかかります。

しかし、Accessであればそうした費用をかけることなく、低コストでデータベースを構築できる点がメリットです。

また、AccessはMicrosoft 365の一部として提供されており、すでにOfficeライセンスを保有している企業であれば、追加コストなしで導入できるケースもあります。

入力しやすい画面を作れる

Accessでは、独自の入力画面(フォーム)を作成できます。 入力作業に特化した、使いやすい画面を設計することで、入力ミスを防ぎ、作業効率を大幅に向上させることが可能です。

Accessは、複数のフォームを作成して画面を切り替えながら使用するスタイルが基本となっているため、入力者にとってはExcelよりも視認性が高く、直感的に操作できるインターフェースを実現できる点が大きなメリットです。

Accessのデメリット・課題

Accessには多くの利点がありますが、一方でデータ容量の制限などのデメリットもあります。

扱えるデータ量が少ない

Accessでは、1つのデータベースファイルあたり約2GBが上限です。この容量は中小企業や部署単位での業務には十分対応できますが、大量のデータを扱う業務や、多数の利用者が同時にアクセス・操作するようなシステムには向いていません。

そのため、業務規模が大きい場合や、頻繁なデータ更新が求められるケースでは、より処理能力に優れた本格的なデータベースシステムの導入を検討する必要があるでしょう。

少人数での同時処理には適している

Accessは複数のユーザーによる同時処理が可能です。もともと個人または少人数のチームによるデータ管理を想定して設計されたソフトウェアです。

大人数(10人以上)などでアクセスしたりデータベースを操作・編集したりするとレスポンスが遅くなることもあるため、ファイルを共有して作業する場合には念のため注意が必要です。

初心者の開発・運用は難しい

Accessは、テーブルへのデータ入力や簡単なクエリの作成など、基本的な操作であれば初心者にも比較的わかりやすく、使いやすいソフトウェアです。特に、Excelに慣れているユーザーであれば、操作に親しみをもてるでしょう。

しかし、本格的な業務システムとして運用するには、一定のプログラミング知識が求められます。そのため、規模が大きくなるにつれて、専門人材の確保やスキル習得が必要となる点は、デメリットといえるでしょう。

社外からアクセスできない

Accessは基本的に社内LANや社内ネットワーク上でのファイル共有が前提です。そのため、クラウドサービスのように、インターネットを経由したデータ共有はできません。

リモートデスクトップを使い、社内PCにリモート接続して操作する方法もありますが、同時接続人数や操作制限があるため、リモート環境では通信量が多くなり、動作が著しく重くなる可能性があります。

クラウド的な柔軟な共有や、インターネットを介した操作には不向きな側面があるため、運用環境を十分に考慮する必要があります。

Accessの課題を解決できるCELF

Accessには低コストでデータベースを構築できるなどのメリットがあるものの、デメリット・課題もあり、業務には合わないと感じている方も多いでしょう。

そのようなAccessの課題を解決できるのが、ノーコードの業務システム開発ツール「CELF」です。

ここでは、CELFの概要やメリットをご紹介します。

プログラミング知識不要で業務アプリが作れる

CELFはExcelと同じ操作性で、プログラミングなどの専門知識の必要もなく業務アプリが作れるツールです。

ドラッグ&ドロップや関数入力など、Excelで使い慣れた操作感を活かせるため、現場の担当者でも簡単に扱えます。

既存のExcel帳票をベースにアプリ化できるため、従来の業務フローを大きく変更することなく、無理のない段階的なシステム化が可能です。

複数人で同時にデータを取り扱える

Accessは、複数人での同時操作には制約が多く、主に社内ネットワークでの利用に限定されるため、共同作業や社外からのアクセスには不向きです。

一方、CELFはクラウドベースのプラットフォームであり、インターネット環境さえあれば場所を問わず利用可能です。

複数人でリアルタイムにデータを扱えるため、チームや組織での協働作業に適しており、テレワークなどリモート環境下でも柔軟に対応できるのが大きな強みです。

データの集計・入力作業を削減

CELFは関数やIF関数などを使って処理を自動化できるため、これまで手作業で行っていた集計や転記の手間を削減できます。データ集計・入力作業が不要になり、業務効率化を実現します。

ドラッグ&ドロップで入力フォームを簡単に作成でき、桁数・形式などの入力ルールも設定可能です。これにより、誤入力や二重入力の防止につながります。

CELFがあればAccessは不要

Accessは、低コストで小〜中規模のデータベースを比較的簡単に構築できる点がメリットです。ただし、多人数による同時アクセスや社外からの利用には制限があり、運用に不便を感じるケースもあります。

一方、CELFはExcelと同じ操作感で、専門知識がなくても業務アプリを直感的に作成できます。クラウドベースで複数人による同時作業や社外からのアクセスもできるため、より柔軟で効率的な業務運用が可能です。Accessに限界を感じている方は、ぜひCELFの活用をご検討ください。

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