AIチャットボットは、顧客対応だけでなく、社内ヘルプデスクやバックオフィス業務など幅広い用途で活用されています。一方で、ツールごとに強みが異なり、選定に迷うケースも少なくありません。
本記事では、用途別におすすめのAIチャットボットと、導入前に確認すべきポイントを解説します。自社に適したツール選びの参考にしてください。
おすすめAIチャットボットツール7選
AIチャットボットを導入する際は、対応範囲や機能の違いを把握したうえで、自社の目的に合ったツールを選ぶことが重要です。ここでは、顧客対応から社内業務まで幅広く活用できるAIチャットボットツールを、用途別に7つ紹介します。
1.CELF AI(社内外対応型)

CELF AIは、社内外の問い合わせ対応において、安全性・効率性を両立して自動化できるAIチャットボットです。既存の問い合わせ内容をもとにFAQを整備し、その範囲内で回答する仕組みのため、運用しやすく誤回答のリスクも低減できます。
具体的な特徴は次のとおりです。
- 作成したFAQをもとに回答を行うため、AIの誤回答を制御可能
- サポートのメールのやり取りを取り込んで一括でFAQの作成ができる
- Microsoft Teams、Copilotとの連携を予定
- Webサイトへの埋め込みに対応
- 専用の分析アプリで作業削減時間や回答率、未回答質問を可視化
問い合わせ対応を通じてFAQの不足点や改善点を把握できるため、導入後も継続的に対応品質を高められる点が強みです。
2.Chat Plus(社内外対応型)

Chat Plusは、AIチャットボットと有人対応を組み合わせて運用できる、社内外対応型のチャットプラットフォームです。定型的な問い合わせはAIが自動で対応し、個別判断が必要な場合は有人対応へ切り替えられるため、対応品質を保ちながら業務効率化を図れます。
顧客対応だけでなく社内の問い合わせにも活用でき、業種を問わず導入しやすい点も特長です。対話履歴を分析することで、問い合わせ傾向の把握やWeb改善、マーケティング施策への活用にもつなげられます。
3.sinclo(顧客対応型)

sincloは、サイト上での接客やリード獲得に強みを持つ顧客対応型チャットツールです。訪問者の閲覧ページや滞在時間に応じて、自動で話しかけるオートメッセージ機能を備えており、興味関心が高まったタイミングで資料請求や問い合わせへ自然に誘導できます。
自動応答と有人対応を柔軟に切り替えられるため、対応品質を保ちながら業務効率化を図れる点も特長です。
4.MOBI BOT(顧客対応型)

MOBI BOTは、問い合わせ対応だけでなく、申請や各種手続きをチャット上で完結できるAIチャットボットです。住所変更や申込処理などの定型業務を自動化できるため、コールセンターの呼量(入電数)削減や対応時間の短縮に貢献します。
CRMや基幹システムと連携し、顧客情報を活用した対応や有人対応への切り替えもスムーズに行える点が特長です。大規模な顧客対応を効率化したい企業に適しています。
参考:https://mobilus.co.jp/service/bot
5.KARAKURI chatbot(顧客対応型)

KARAKURI chatbotは、問い合わせ対応を現場主導で改善し続けられる点が強みのAIチャットボットです。直感的に操作できる管理画面を備えており、FAQの追加や修正、回答内容の調整を専門知識なしで行えます。
実際の問い合わせログから未回答の質問や改善点を自動で把握できるため、短時間の運用でも回答精度の向上が可能です。CRMや基幹システムと連携すれば、手続き案内まで自動化でき、対応品質と業務効率の両立を実現します。
参考:https://karakuri.ai/service/cs/chatbot
6.クウゼンAIエージェント(バックオフィス対応特化型)

クウゼンAIエージェントは、バックオフィスに限らず、営業・マーケティング・法務など幅広い業務を自動化できる生成AIエージェントです。営業資料やマーケティング資料の作成、KPIの測定・分析に加え、その結果をもとにカスタマーサポートや人事への問い合わせ対応を自動化できます。
さらに法務分野では、契約書などの法的文書の要約・翻訳、契約ひな型の作成にも対応可能です。生成AIと業務ワークフローを組み合わせることで、定型作業をまとめて任せられ、担当者は判断や戦略立案といった付加価値の高い業務に集中できます。
参考:https://kuzen.io/generative-ai
7.PKSHA AIヘルプデスク(バックオフィス対応特化型)

PKSHA AIヘルプデスクは、社内問い合わせ対応の内容をAIが蓄積し、次回以降の対応に活かせる点が特長です。問い合わせが発生すると、まず社内ドキュメントやFAQを参照して自動対応を行い、解決しない場合のみ担当部署へ引き継ぎます。
有人対応で得られた内容はAIが整理・保存し、同様の質問には自動対応が可能になります。Microsoft Teams上で利用できるため、現場に定着しやすい点も魅力です。
参考:https://aisaas.pkshatech.com/ai-helpdesk/
AIチャットボットとは

AIチャットボットとは、人工知能を活用し、人との会話を自動で行う仕組みを備えたソフトウェアです。ここでは、AIチャットボットの基本的な特徴を整理しながら、従来型のチャットボットとの違いを解説します。
AIチャットボットは対話型のソフトウェア
AIチャットボットは、AIがユーザーの質問内容や文脈を理解し、人間と会話しているかのような自然なやり取りができるソフトウェアです。近年はChatGPTに代表される生成AIの活用が進み、定型的な回答にとどまらず、曖昧な質問や複数の意図を含む問い合わせにも対応できるようになっています。
WebサイトにAIチャットボットを設置すれば、24時間365日、顧客からの問い合わせに自動で対応可能です。営業時間外でも即時に回答できるため、顧客体験の向上だけでなく、問い合わせ対応業務の効率化や担当者の負担軽減にもつながります。
非AIチャットボット(シナリオ型)との違い
チャットボットには、AIチャットボットと非AIチャットボットの2種類があります。非AIチャットボットは、事前に設定したQ&Aやシナリオに基づいて応答する仕組みで、商品説明や手続き案内など定型的な問い合わせへの対応に適しています。一方、想定外の質問や言い回しの違いには対応しにくい点が課題です。
AIチャットボットは、ユーザーの意図を理解しながら会話を進める対話型で、抽象的な質問や複雑な相談にも柔軟に対応できます。シナリオ作成の手間が少ない反面、誤った内容を回答する可能性もあるため、適切な制御が必要です。
AIチャットボットを導入するメリット

AIチャットボットの導入は、問い合わせの自動化を通じて、以下のようなさまざまなメリットをもたらします。
- 問い合わせ業務を効率化できる
- 顧客満足度・売上向上につながる
- マーケティングに活用できる
まず、AIチャットボットを導入することで、よくある質問への対応を自動化でき、担当者は本来注力すべき業務に集中できます。質問の意図を理解した柔軟な対応もできるため、疑問点をその場で解消したり商品の説明を行ったりして、顧客満足度や売上の向上が期待できます。
また、チャットログや行動データを分析することで、顧客ニーズを踏まえたマーケティング施策にも活用可能です。AIチャットボットを活用することで、業務の効率化と顧客ニーズを把握した売上向上を同時に目指せます。
顧客対応以外にも│AIチャットボットの活用シーン

AIチャットボットは、顧客対応や社内ヘルプデスクに限らず、さまざまな業務領域で活用されています。例えば、採用業務では、求職者からの質問対応や一次案内を自動化することで、人事担当者の負担を軽減できます。
また、人事には直接聞きにくい待遇や福利厚生などの条件面も確認できるようにすれば、求職者側もより企業理解を深められ、ミスマッチの防止につながります。
さらに、翻訳機能を備えたツールであれば、多言語での問い合わせ対応も可能です。外国人顧客や海外人材への対応を効率化でき、新たに語学人材を確保するコスト削減も期待できます。
AIチャットボットツールの比較ポイント

AIチャットボットはツールごとに機能や強みが大きく異なるため、導入目的を明確にしたうえで検討することが重要です。本章では、AIチャットボットを選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。
必要な機能が備わっているか
AIチャットボットを選定する際は、まず自社が抱える課題や導入目的に対して、必要な機能が備わっているかを確認することが重要です。問い合わせ対応の効率化を目的とするのか、顧客体験の向上や社内業務の自動化を重視するのかによって、求められる機能は異なります。
また、社外向けか社内向けかといった利用シーンによっても適したツールは変わります。目的が曖昧なまま導入すると、機能を使いこなせず、期待した効果を得られないケースも少なくありません。
あわせて、初期費用や運用コストだけでなく、長期的に活用できるかという視点でコストパフォーマンスを見極めることも大切です。
操作性に優れているか
AIチャットボットは、日常的に運用するツールであるため、誰もが使いやすい操作性であるかも重要な比較ポイントです。管理画面が直感的で、設定や修正を簡単に行えるツールであれば、現場に定着しやすくなります。
また、問い合わせ内容によってはAIだけでは対応が難しいケースもあります。その際に、スムーズに有人チャットへ切り替えられる仕組みがあるかも確認しておきたい点です。
さらに、会話フローや回答内容を柔軟にカスタマイズできるツールであれば、自社の業務や運用体制に合わせた最適な活用が可能になります。
社内データの活用ができるサービスか
AIチャットボットを効果的に活用するには、社内に蓄積された情報を回答に反映できるかが重要なポイントです。FAQやマニュアル、社内ドキュメントなどとスムーズに連携できるサービスであれば、導入後すぐに実務で活用しやすくなります。
一方、情報を一つひとつ手入力する必要があるツールは、初期設定や更新作業の負担が大きくなりがちです。社内データとの親和性が高く、データの追加や更新が容易なサービスを選ぶことで、運用負荷を抑えながら現場業務への貢献度を高められます。
サポート体制は充実しているか
AIチャットボットを安心して運用するためには、導入前後のサポート体制が整っているかも重要な比較ポイントです。初期設定やFAQの整備を支援してもらえるか、運用開始後に改善について相談できるかによって、導入効果には大きな差が生まれます。
また、トラブル発生時や操作に迷った際に、迅速に対応してもらえる問い合わせ窓口の有無も確認しておきたい点です。加えて、個人情報を扱うケースが多いため、セキュリティ対策や運用ルールが明確に定められているかを事前に確認しておくことで、長期的にも安心して利用できます。
CELF AIのチャットボットが幅広い業務をサポート

CELF AIのチャットボットは、過去の問い合わせメールからFAQを作成し、その内容に基づいて自動回答できるAIチャットボットです。登録されたFAQのみを参照して回答する仕組みのため、誤情報を返しにくく、安心して運用できます。
その結果、担当者は同じ内容を何度も説明する負担から解放され、対応品質を維持したまま業務時間の削減が可能です。また、回答率や未対応の質問を分析画面で可視化できるため、改善すべきポイントが明確になり、問い合わせ対応を計画的に効率化できます。
また、CELF AIではチャットボットによる問い合わせ対応の自動化だけでなく、様々なAI機能を持ったアプリを自分で作ることができます。サンプルとして、業務シーンごとに活用できる以下の生成AIアプリが用意されています。
- 帳票読み取りアプリ:PDFや画像の請求書を読み取ってデータ化
- 受信メール分類アプリ:受信メールを内容別に分類し、返信文を作成
- レビュー分類アプリ:SNSや口コミサイトのレビューを分類・集計
AIチャットボットと併用して利用することで、より日常業務全体の生産性向上につながります。
なお、これらのアプリはすべて無料トライアルでお試しいただくことが可能です。操作感や自社業務との相性を確認したうえで導入を検討でき、トライアル終了後に自動で契約が開始されることもありません。
各種AIアプリの具体的な活用イメージをつかみたい場合は、まずはCELF AIの無料トライアルから体験してみてはいかがでしょうか。
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自社ニーズに沿ったAIチャットボットツールを選ぼう

AIチャットボットは、問い合わせ対応の効率化に加え、顧客満足度や業務全体の生産性向上にも寄与するツールです。ただし、サービスごとに強みや機能が異なるため、自社の課題や目的に合ったものを選ぶことが欠かせません。
導入時は、必要な機能や社内データとの連携可否、運用しやすさに加え、サポート体制やセキュリティ面も含めて総合的に判断しましょう。本記事の比較ポイントを参考に、自社に適したツール選定を進めてみてください。




