近年、業務効率化の手段としてノーコードツールによる業務アプリ開発が注目されています。ノーコードツールの活用により、プログラミングの知識がない従業員でも業務アプリを開発できるため、業務効率化をさらに推進できるでしょう。
本記事では、ノーコードツールの概要やおすすめのツールとともに、自社に適したツールの選び方について解説します。
ノーコード開発とは?
ノーコード開発とは、プログラミングコードを書くことなくシステムやアプリを開発することです。システムやアプリの開発では、専門的なプログラミングの知識が不可欠でした。しかし、ノーコード開発ではコーディング作業が不要なため、プログラミング言語を習得していなくても、手軽に業務アプリを開発できます。
自部門で必要な業務アプリを作れるため、ITベンダーへ外注したり、IT部門に依頼したりする必要がありません。ノーコード開発は、業務効率化の新しい手段として、多くの企業から注目を集めています。
ノーコードツールの業務アプリ開発
ノーコードツールとは、プログラミングコードを書くことなく、アプリを開発できるツールです。あらかじめ用意されたテンプレートやコンポーネントと呼ばれる部品を組み合わせるだけで、業務に活用できるアプリを開発できます。
近年は業務アプリ開発に注目する企業が増えており、その背景にあるのがExcelを使用した業務の課題です。多くの企業で活用されているExcelは、同時編集の難しさや業務の属人化といった問題点が指摘されています。業務アプリを開発し、Excelの作業を置き換えれば、これらの課題を解消できます。
しかし、アプリ開発には専門知識を持つ人材が必要です。外注した場合、コストや時間がかかってしまうため、業務アプリ開発の依頼は費用対効果が高いとはいえません。
ノーコードツールであれば、専門知識やスキルがない従業員でも、簡単な操作で自社の業務に合ったアプリを開発でき、コストと時間を抑えながら業務改善を進められます。ノーコードツールは、大規模なシステム開発には適していないものの、特定の業務を効率化する小規模なアプリ開発に適した開発手法といえるでしょう。
おすすめのノーコードツール5選
ここからは、各製品の特徴を踏まえ、おすすめのノーコード業務アプリ開発ツール5選を紹介します。
選定の際に参考となるポイントについても、確認しておきましょう。(※)
1.CELF
CELFは、Excelに慣れている方にとって親しみやすいノーコードツールです。Excelと同じような画面レイアウトと操作感で、業務アプリを作成できます。専門的な知識や技術は必要なく、誰でも簡単に扱えるため、ノーコード開発ツールの中でも導入のハードルが低いといえるでしょう。
CELFでは、複数人で同時にデータを取り扱え、情報はリアルタイムに反映されるため、チームでのスムーズな運用が可能です。使い慣れたExcelファイルを取り込み、表のタイプを選択していくつかの設定をするだけで、入力チェック機能やデータベースを持ったWebアプリが自動で生成されます。
これまでExcelで行っていたデータ集計や入力などの手作業が不要になり、業務効率化が期待できます。オプションでRPA機能を追加すれば、定型業務の自動化が簡単にできる点も特徴です。RPA導入の前にCELFで業務をシステム化しておくことで、手作業で行っていた業務からの移行も円滑に進みます。
また、CELFは多くのERPや会計ソフトなどの基幹システムとデータ連携が可能です。これにより、マスタデータを活用しながら二重管理やデータの不整合といった課題も解消できます。
CELFにはクラウド版とオンプレミス版があり、クラウド版は初期費用無料で、1ユーザーあたり月額1,800円から利用できます。コストを抑えてスモールスタートしたい企業にもおすすめのノーコードツールです。
CELFの料金は以下のとおりです。
プラン | 料金や条件 |
無料トライアル | 30日間(最大5名まで) |
クラウド版 | 1,800円(税抜)/月21,000円(税抜)/年※いずれも1ユーザーあたり |
オンプレミス版 | 16,560円(税抜)/ 年※1ユーザーあたり |
参考:CELF
2.プリザンター(Pleasanter)
プリザンターは、Webデータベース型の業務アプリを手軽に素早く作成できるノーコードツールです。200種類を超える豊富なテンプレートが用意されているため、自社の業務に合ったアプリをすぐに作成できます。
稟議申請などのワークフロー管理も標準機能で対応可能です。スクリプトで柔軟に機能を拡張できる点も特徴といえるでしょう。
プリザンターの料金は以下のとおりです。
プラン | 料金や条件 |
無料トライアル | 60日間 |
フリー | 無料(サポートなし) |
ミニ | 180,000円(税抜)/年※100ユーザーあたり |
ライト | 280,000円(税抜)/年※120ユーザーあたり |
スタンダード | 750,000円(税抜)/年※ユーザー数無制限 |
プレミアム | 1,200,000円(税抜)/年※ユーザー数無制限システム追加:300,000円 |
参考:プリザンター
3.Platio
Platioは、誰でも簡単に自社の業務に合ったモバイルアプリをノーコードで作成し、活用できるクラウドサービス型のノーコードツールです。100種類以上のテンプレートの中から、業種に応じたフォームを使ってアプリを作成できます。
工場や倉庫、店舗などで今も残る紙ベースのアナログな業務をデジタル化できます。現場担当者がアプリから入力したデータはクラウド上に保管され、管理者へリアルタイムに共有されるため、現場状況のタイムリーな把握が可能です。
Platioの料金は以下のとおりです。
プラン | 料金や条件 |
無料トライアル | 7日間 |
Standard | 20,000円(税抜)/月※10ユーザーあたり |
Premium | 90,000円(税抜)/月※10ユーザーあたり |
Enterprise | 200,000円(税抜)/月※10ユーザーあたり |
参考:Platio
4.Forguncy
Forguncyは、グレープシティ株式会社が提供するノーコードツールです。Excelを意識した設計になっており、多様なレイアウトを作成できます。計算処理もExcel関数で実装可能です。
Accessのようなデータ連携機能を持っており、複数のシステムのデータを組み合わせられます。Oracle Databaseをはじめとした外部データベースとの連携にも対応しているため、基幹系システムとExcel・Access間で情報が分断されてしまう問題の解決が可能です。
Forguncyの料金は以下のとおりです。
プラン | 料金や条件 |
無料トライアル | 90日間 |
開発ライセンス | 189,200円(税抜) |
運用ライセンス | 594,000円(税抜)~ |
参考:Forguncy
5.サスケWorks
サスケWorksは、アプリ作成画面の項目を選び、ドラッグ&ドロップする直感的な操作で、目的に合わせたアプリを自由に作れるツールです。用意されているパーツには、ExcelやPDFファイルでの帳票出力、一括メール送信といったバックオフィス機能や、手書き文字も読み取れるAI OCR機能などがあります。
アプリを使ってさまざまなデータを登録・蓄積することにより、部門をまたいだデータ活用ができます。作成したアプリ同士でデータを参照して連携させたり、外部システムとAPI連携させたりすることも可能です。
作成したアプリは公式のアプリストア上で公開でき、一般ユーザー向けに販売もできます。スタンダードプラン以上であれば、AIによるアプリ自動生成機能が標準搭載されており、作りたいアプリの名称と概要を入力するだけで、AIが必要な項目作成や機能追加をしてくれます。
サスケWorksの料金は以下のとおりです。
プラン | 料金や条件 |
無料トライアル | 30日間 |
Standard Plan | 5,000円(税抜)/月※11ユーザーあたり |
Premium Plan | 15,000円(税抜)/月※11ユーザーあたり |
参考:サスケWorks
(※)ITreview掲載で口コミ件数が5件以上あり、満足度が高い製品を選定
ノーコードツールの選び方
数あるノーコードツールの中から、自社に合ったものを選ぶ際のポイントは以下の3つです。
- 求める機能が搭載されているか
- 操作や問い合わせが容易か
- 費用は適切か
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
求める機能が搭載されているか
ノーコードツールは、用意されたテンプレートやパーツを組み合わせて開発するため、自由にカスタマイズできない場合があります。ツールごとに得意な分野も異なります。
「何を解決したいのか」「どのような業務に活用したいのか」が、明確でないままツールを選んだ場合、自社の課題解決につながらないかもしれません。
自社の業務効率化が目的であれば、現状の業務の課題を洗い出し、効率化したい作業を明確にし、それらの作業に対応できる機能があるツールを選ぶことが大切です。
操作や問い合わせが容易か
ツールの操作画面が使いにくいツールの場合、作業効率の悪さを理由に「導入したものの結局使われない」ケースがあります。初めてツールを利用する場合、慣れるまでに時間がかかることもあります。
直感的で使いやすい管理画面か、視覚的にわかりやすいかを確認することが大切です。ツールによっては、デモ動画の公開や無料トライアルの提供があるため、操作性を確かめてから導入を検討しましょう。
サポート体制も選ぶうえでのポイントです。導入時や導入後にサポートがあれば、トラブルが起きたときにも時間をかけることなくスムーズに解決できます。問い合わせ方法や、日本語でのサポート(外国製のツールの場合)に対応しているのかも、確認が必要です。
費用は適切か
ノーコードツールにはさまざまな料金プランがあり、料金体系もツールによって異なります。月々支払いのサブスクリプション型や買い切り型など種類も異なるため、自社の予算と目的に合わせてプランを選択しましょう。
ただし、費用だけを重視して機能やサポートが不十分なものを選んでも、期待した効率化にはつながりません。各ツールの機能や料金プランを比較検討し、費用対効果の高いツールを選びましょう。
ノーコードツールで業務アプリを作ろう
ノーコードツールとは、プログラミングコードを書くことなく、業務アプリを開発できるツールです。テンプレートやコンポーネントと呼ばれる部品を組み合わせるだけで、業務アプリを開発できます。
多くの企業で活用されているExcelは、同時編集の難しさや業務の属人化といった問題点が指摘されており、Excelの作業を効率化できる業務アプリを開発できれば、これらの課題を解消できます。
多くのノーコードツールの中で、選択肢のひとつとして挙げられるのが、Excel感覚で業務アプリを作成できる「CELF」です。複数人での同時編集やリアルタイム共有、アプリ化による属人化解消、RPAオプションを使った業務自動化も可能です。業務効率化を検討している方は、ぜひお試しください。
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