無線端末機器の修理状況などの保守管理をCELFで一元管理
入力ミスをなくし最新状況がリアルタイムで確認可能に

セイコーソリューションズ株式会社

業種: ソフトウェア開発・システム運用

対象部署: 事業推進・システム開発

対象業務: 無線端末機器の保守管理

複数部門にわたるエクセル入力業務を効率化したい

セイコーソリューションズ株式会社は、「セイコー」と名の付く通り、セイコーの時計で知られるセイコーホールディングスグループのシステムソリューション企業である。セイコーのシステム事業は、自社内の生産管理システムの開発で培った技術をもとに1970年代から始まり、世界初の外食産業用オーダリングシステムや日本初の無線クレジット決済システムのサービスを実現するなど、革新的なソリューションを提供してきた。
2013年に、グループのシステム事業を統合して設立されたのがセイコーソリューションズだ。セイコーの創業者、服部金太郎の「常に時代の一歩先を行く」精神のもと、コンサルテーションからシステム構築、運用管理まで、顧客視点でビジネスモデルの変革を支援するソリューションを提供し続けている。
同社のモバイルソリューション部門では、ビジネスが拡大するにつれて、また、業務が複数部門にわたるため、複雑化する業務と外注も含めた情報の共有に頭を悩ませていた。特に今回の業務用無線端末機器の保守管理は、パートナー会社など多数の人が関わることでデータの入力ミスも懸念事項としてあり、エクセルベースで管理をしていたため、一人が作業をしていると他の人が入力できないなど、非効率をどう改善していくかが大きなテーマだった。データの統括管理をするMS営業2部の宮原氏、MS事業推進部の渡辺氏は次のように話す。
「システム化は前提としていましたが、1年半くらい、エクセルデータで管理をしていました。データをメーリングリストに案内し各部門で入力、デイリーでバックアップを取るなど、気を付けて管理はしているものの、データが壊れるなど問題点も多々抱えていました。担当部門の人たちだけでなく、パートナー会社の方も時間が取られていましたし、何とか改善をしなくてはならない、しかしエクセルデータは増えていく一方、新しいシステムを導入するにも慣れているエクセルの方が業務が早く、改善した方がいいとは思うものの進まないのが現状でした。」そこで社内で検討した結果、エクセルがベースとなっているSCSKのCELFをテスト導入した。

エクセルがベースのため導入後のイメージがしやすく
特別な教育も不要で短時間で導入・運用に成功

社内システムを構築するにも、今まで使っていたエクセルが一番管理しやすく、また社内だけでなく社外も関わるため、運用にあたり説明や教育など、時間的な負荷もかかる。そこで一概に全く新しいシステムを導入することはできないと判断した。
その点CELFはエクセルがベースのため、作業側のイメージがすぐ湧き、専門用語不要で社内で改修も容易、運用変更にもフレキシブルに対応できることが可能なため、導入を決意した。
「決め手はエクセルベースということ、そして変更など改修のやりやすさを重視しました。どんなシステムになるかイメージもしやすく、また導入後の画面も今までのエクセルと同じ。パートナー会社さん含めて新システムに対する苦手意識もなく、スムーズに導入できました」と統括部門の宮原氏、渡辺氏は話す。
実際の導入は業務と並行して行い、5ヶ月で運用開始。エクセルデータで管理をしていたころは、重複や記入漏れもあったが、入力ミスをなくすためにアラート・プルダウンで選択可能にするなどの機能も充実させ、作業者の負担を極限まで減らすことに成功。また、リアルタイムでの更新が可能なため、現状況が分かりやすく、無線機器端末の在庫が少なくなった場合すぐ手配をするなど、事前の段取り、作業効率も向上している。

保守業務の効率化を実現、会社の改善活動大会で金賞を受賞


左からMS営業2部 宮原氏、
MS事業推進部 渡辺氏、
MP技術部 小西氏

同社では改善活動大会を実施し、当事者意識を持って「効率化」を実現するべく活動を促している。どの部分をシステム化すれば業務改善につながるかを具体的にイメージできていたことも大きなアドバンテージとなって金賞を受賞した。今までは、お盆や年末年始などの長期休暇になると在庫状況や修理状況を調べるのに手間取っていたが、CELFのおかげで確認がすぐできるようになった。社員からも「お客様から『すぐ確認できるから助かる』と喜ばれているし、仕事の効率も上がった」という喜びの声も多数上がっている。

CELF導入による情報の一元化に成功

導入の際、稼働後の画面をイメージしながらレイアウトをできたことも大きい。また、最大のメリットは「一元管理による作業時間の削減」。従来のメール案内が不要、同時進行での作業も可能になったことで「今すぐ入力したいけど、他部門の入力が終わるまで待たないといけない」といった対応時間を気にすることもなくなった。社内だけでなくパートナー会社からも改善提案が出るなど、当事者意識を持って一体化して仕事に取り組めるようになっている。
在庫管理や端末の状況なども導入前は把握するのに時間がかかっていた。担当者から問い合わせをもらってから各担当部署に確認しながら取りまとめていたものが、CELF導入後はボタン一つで集計が完了し、問い合わせ対応の時間も大幅削減に成功。
定型報告書の自動作成も行われるため、資料作成の時間も削減。各部門の担当者からもクラウド上で確認ができるため、パソコンとインターネット環境があれば出張時でも進捗状況が確認でき、使いやすいと喜びの声が上がっている。

情報を集約し、トラブルを未然に防ぐなど更なる活用の幅を広げていく

セイコーソリューションズのように、エクセルをデータベースとして使用し、進捗状況や在庫数を管理しているケースにとって、様々な部門で入力・管理ができ、情報を容易に集められるCELFは使い勝手のいいシステムと言える。
また、データベースとして情報が集約されるようになったことも大きい。故障の状況や傾向、品質など細かい部分も一元管理できるようになったことで、統計を取り、トラブルを未然に防ぐことなども今後の視野に入れている。
社内での改善活動が活発な同社だからこそ、システム作りが容易なCELFによる働き方改革にも注目が集まっている。

企業情報

企業名セイコーソリューションズ株式会社
業務内容
    ITシステム性能管理/ソフトウエア、ネットワーク機器/サービス
    IoT組み込みモジュール/機器、監視・制御システム
    金融/流通関連ソフトウエア
    決済関連製品/サービス
    外食産業向けシステム
    タイムスタンプ/電子署名
    個人向け製品/サービス

導入事例