Excel+メールでの売り上げ集計定型業務の効率化を実現
経理の現場から見えた、CELFによる業務改善の可能性
株式会社マルタカ・パルス
業種: 小売業
対象部署: 統括本部、各拠点
対象業務: 経理業務
月数回の煩雑な定型業務となっていたExcel+メールでの売り上げ集計業務
東京都台東区に統括本部を置く株式会社マルタカ・パルス(以下マルタカ・パルス)は平成8年に株式会社マルタカの営業部門から独立して設立された会社だ。国内は全域に、海外にも5拠点が展開され、健康機器や医療機器から美容関連等の幅広い製品を取り扱っている。数多くの支店を有する同社だが、その支店からの売り上げ集計作業の改善が課題となっていた。マルタカ・パルスの経理業務はこれまで関連会社が一括して行っていたが、2年ほど前に内製化への移行が決定。関連会社のシステムをそのまま踏襲する形で業務を引き継いだが、内製化開始当初は売り上げの集計業務が大きな負担となりさっそく問題になっていた。この集計業務の内容というのが、まず各支店に統括本部からメールでExcelファイルのフォーマットを送付、担当者が売り上げ情報を入力後にメールで返送、各支店から返送されたExcelファイルをCSVに落とし込み販売管理ソフトに取り込むといったもので、週に一度の頻度で行われていた。使用している販売管理ソフトが複数の拠点から入力できない仕様であったため、売上データ入力のインターフェイスとしてExcelを使用する必要がありこの形になっていたという。
「毎回メールで各支店から集まったものを取り込んで、エラーがあったら直して…という作業に常に追われていました」と話すのは、統括本部にて集計作業を担当している佐鳥夏代子氏。返送してもらうまで入力ミスやファイル破損があるか分からない、支店側も統括本部からExcelファイルが送られてこない限り入力作業が行えない、という双方にとっても不便さが目立つ業務となっていた。
「Excelで仕事をする」よりは「コンピューターに仕事をさせる」という形にしたい
業務内製化の際に統括本部に着任し、システム周りを見てきた春山氏はこう振り返る。
「内製化開始当初はシステム見直しまでに手が届きませんでした。しかし、メール+Excelの煩雑な定型業務に時間を取られてしまうこの状況は早く改善したい、『Excelで仕事をする』というよりは『コンピューターに仕事をさせる』という形にしたいとは常々思っていました」その実現のためにはクラウド型DBの導入が必要と考え、様々なツールを比較していたという。
「自分の着任時、とある精算ソフトが既に社内で導入されていまして、そのソフトとの連携に適した他社製品に実はほぼ決めかけていたんです。でも、そんな時に足を運んだ展示会でたまたまCELFを知って、これならやりたかったことが本当にできそうだと思えました」(春山氏)当初検討していた製品はインターフェイスが業務レベルで使うには難があり、別途プログラミングで設定をする必要があると感じていた。プログラミングが趣味の春山氏にとって、その設定をすること自体は難しくはないことだ。だが、それでは業務が属人化してしまう…そんな懸念を抱えていたところ、CELFに出会ったのだという。導入しやすい価格ということもあり、すぐにトライアル版を申し込み、二ヵ月後には導入を決定した。
煩雑なやり取りがなくなり、 Excelで作業していたものはCELFで解決した
CELF導入後、春山氏はすぐにアプリ開発に取り掛かった。各支店にCELFの入力画面を用意してメール+Excelのやり取りを不要にし、リアルタイムで入力が反映されるようにした。アプリ作成後はテスト運用等にはあまり時間をかけずに導入を開始したと言う。従来のExcel+メールの方法と並行する形で導入し、実際に使用しながら改善を重ね、半月ほどで本格的に運用を開始させた。
「本来ならテストを重ねてじっくり検証してから運用開始するところだけれど、動かしながら問題を解決していくという形で導入までもって行きました。準備できる環境と時間が整ってなくても運用しながら細かく改善を重ねていけるのは、業務の傍ら開発を行う自分にとっては利点でしたね。乱暴な方法だけれど、開発と公開を別に行えるし、公開するごとにバックアップも取ってくれるCELFだからできたことかもしれないです。こういうとこもある意味、他社にはない魅力だと思う」と春山氏は笑いながら話す。
「導入時、支店側からも特に不安の声はなかったですね。半ば強制的に導入したから不安の声が上がる暇もなかったというのもあるけれど…(笑)入力者側の手間が明らかに減ったことと、現場を知っている自分が開発することができたアプリだからこそ、大きな問題もなく使えたのだと思う」とも話す。
「こちらからのファイル送付を待たずに入力できるので、評判はいいみたいです。統括本部側としても、煩雑なやり取りがなくなった効果は大きいですね。入力状況も可視化されて、ミスや未入力にすぐに気づけるようになったことも嬉しいです」(佐鳥氏)
CELFなら真の意味でエンドユーザーコンピューティングを実現できる
アプリを使用していくうちに、業務フローの中にはまだまだCELFで改善できる工程があると気付き、さらなる改善も行ったと春山氏は語る。従来は、集計したデータを販売管理ソフトや会計ソフトに取り込むために、Excelのマクロや関数を駆使してそれぞれにCSVデータを用意する必要があったという。その作業もCELFで行えるようにしてしまえば、かかる手間を減らせるだろうと気付き、簡略化することができた。経理の通常業務をこなしながらのため、開発だけに集中することは難しい状況の中、少しずつ改善を重ねてCELFアプリの更なるアップグレードを図ることに意欲を見せる春山氏。
「稼働させながら細かい問題を見つけて少しずつ改善していけるというのは、エンドユーザーにバグ取りしてもらうような感覚ですね。これは開発と公開が別々に行えるからこそできることだと思う。そういった意味でCELFは真のエンドユーザーコンピューティングの形だと思えます。最近はCELFで実現できることがどんどん思いついてしまって、開発だけに時間を割けないのがもどかしいくらいです」と語る春山氏はどこか楽し気に見える。 社内全体の業務効率化が、この経理の現場からCELFによって実現されるのも、そう遠い未来ではないかもしれない。
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