CELFのRPA機能を使って業務の自動化に成功
外注業者とのコストコミュニケーションが減り、生産性が向上

極東開発工業株式会社

業種: 輸送用機器

対象部署: 購買課

対象業務: 請求書作成・システム承認業務

請求書の確認が業務を圧迫

サービス本部 パーツセンター購買課 水野氏サービス本部
パーツセンター購買課
水野氏

1955年設立の極東開発工業株式会社は兵庫県西宮市に本社を置いている。事業内容は特装車事業・環境事業・パーキング事業(不動産)の3事業に分かれており、その中で柱となっているのが特装車事業である。国内トップクラスの実力を携え、建設、物流・省力、環境という日常のあらゆるシーンで活躍する特装車を世界規模で事業を展開。豊富なラインナップで特装車の総合メーカーとして社会を支えている。
同社のサービス本部の購買課で大きな負担となっていたのが請求書業務だった。現在量産中の車両ではなく、サービスの保守用パーツを段取りする部署のため、小ロットでも取引先が200社以上もある。毎月、請求書の到着したものを付け合せる作業は購買課の担当にとっては業務負荷が高かった。請求書は業者から郵送のため、請求書が届かないのは発行忘れなのか、それとも事故なのか、違う事業所に届いたのか、その確認だけでも時間がかかり、電話をかけるなどコミュニケーションも負担になっていた。
サービスパーツの管理をするパーツセンター購買課の水野氏は次のように話す。
「管理職で手分けをして請求書の確認業務をしていました。請求書自体は指定フォーマットがあるので、EDI(※)で自動公開ですが、郵送の手間が懸念事項でした。請求書原本の行方を追うのに、1ヶ月ほぼそのやり取りに時間が取られることもあります。事業所が6か所あるので送付先が違った場合、送り直しになるので、業者さんにとっても二度手間三度手間で非効率です。何かいいシステムを導入することはできないかと悩んでいました。」

そこでEDIシステムの請求書公開機能と取引先企業によるその請求書に対する承認機能を利用することで、指定請求書の郵送を廃止をする方向で社内にて調整した。しかし、この業務フローを実現するためには、制約として手作業が残るため、低コストで効率化を実現できるRPAによる解決を検討していた。費用対効果の観点でいくつでかのRPAツールを比較検討した結果、東京の展示会でCELFに出会った水野氏は、「CELFは他社のRPAと違い、構築がシンプルであることが決め手となりました。」と語る。元々情報システム部の水野氏にとって、システムを構築することは可能ではあるが、知識がない人でも扱えるもの、そして導入に抵抗がないものを探していた。何社ものセミナーに通い、一番作りやすかったCELFに決め、導入した。

※物流事業者同士で電子的に取引情報を交換すること。Electronic Data Interchangeの略で、日本語では「電子データ交換」と訳される物流用語である。

費用対効果の高さも決め手に

RPAを導入しようにも、大手だと1アカウントで年間100万円くらいの費用がかかる。請求書の業務は一環に過ぎないため、そこまでの経費はかけられない。CELFは初期費用が低く、月の運用費に対する費用対効果も抜群だった。また、実際に導入を進めていくにあたっては、CELF開発パートナー(※)のきめ細かいサポートもあり、導入スピードも早く、1~2ヶ月で稼働開始となった。
(※)同社のRPA導入を支援したCELF開発パートナーのエイ・フォース株式会社では、CELFの各種トレーニングサービスを提供している。(https://www.celf.biz/assistance/assistance-a-force/

極東開発工業株式会社様導入事例:CELF業務アプリ画面。請求書の郵送を廃止し、請求書を自動公開することで確認業務の手間を軽減しました。

請求業務にかけていた時間を削減し、ストレスも軽減

今までは請求書業務に同課は3人の人手が取られていたが、自動化により各々1日1時間かかっていた時間がゼロに。それに加え、電話を何回もかけて請求書の催促をすることもなくなり、システムの承認ボタンを押すだけになったため「押してください」と一言いえば完了。お互いのストレスもなくなりコミュニケーションコストが一気に削減した。
また、金額の記入漏れがあり検収されないことも時折あったが、自動化にすることで記入漏れによるミスもなくなった。また、発注先から原本を送ってもらって後、社内のEDIシステムとの照らし合わせ業務もあったが、これも自動化により、トータルで一人当たり月20時間の削減につながっている。

極東開発工業株式会社様導入事例:CELF導入前後の業務フロー図 RPAの横展開で業務を改善

CELF RPAの横展開で業務改善

同時に、既存のEDIに対応できない取引業者との間では@Tovas(※)(開発元:コクヨ株式会社)という外部サービスを使用していたが、CELF RPAの適用範囲を広げ、EDIの取引先と同じように活用して請求書の公開、承認状況の確認に使用している。
RPAで生産性を上げることができた業務は次の通りである。
①EDIシステム及び外部システムの@Tovas上で取引先ごとの請求書の公開作業を自動化
②取引先企業がEDIシステム及び@Tovas上の承認を実行したかどうかのチェックを自動化
③承認後の請求書を電子化して保存する作業を自動化

同社では、これからも業務改善の一環として、CELFのRPA機能の活躍が期待される。

(※)@Tovas(あっととばす)は、請求書や納品書、注文書などの帳票のPDFデータを、アップロードするだけで「WEB」「FAX」「郵送」でお届けする帳票配信クラウドサービス (https://www.attovas.com/

企業情報

企業名極東開発工業株式会社
業務内容
    特装車事業
    環境事業
    パーキング事業(不動産賃貸等)

導入事例