集計メインから分析中心に、業務内容が質的に変化
店長のバックヤード業務も効率化し、
店舗の売場での接客時間が増加

株式会社マルトグループホールディングス

業種: 小売業

対象部署: 本部、店舗

対象業務: 実績・粗利管理

集計担当者にとっても店長にとっても煩雑だったExcelによる集計作業

「地域のライフラインを守ること」を使命に掲げ、福島県・茨城県で37店舗を展開しているスーパー「マルト」。同社の経営にとって欠かせない仕組みが、各店舗の「予算粗利益高」「予算粗利益率」「在庫日数実績」「値入率」の4項目を週次で集計する、「実績・粗利管理」だ。これらのデータを集計することで、各店舗の利益状況がどうなっているのか、数値が悪いのはどこに原因があるのかを本部の店舗運営本部が分析、原因を究明し、店長とともに数字の面から改善を進めていく。この仕組みはマルトにとって、まさに店舗運営の生命線といえる。しかしながら、この実績・粗利を集計するために必要なデータ入力・集計の仕組みは、データを分析する本部の担当者にとって大きな負担となっていた。

株式会社マルト商事 店舗運営本部 勿来地区 地区長 小玉知一 様
株式会社マルト商事
店舗運営本部 勿来地区
地区長 小玉知一 様

「週に一度、本部から全店舗の店長37人にメールでExcelファイルのフォーマットを送付し、入力してもらったファイルを本部の担当者が一つの管理台帳へコピー&ペーストしながら入力・合算していました。管理台帳への入力は一つひとつ手作業で行う必要があり、集計作業には2時間から3時間半ほど時間がかかっていました」と話すのは、店長経験者であり、現在は本部でデータ集計業務を行っている株式会社マルト商事 店舗運営本部 勿来地区 地区長の小玉知一氏だ。同じファイル名のものが送られてくるため、誤って別の店舗のファイルを貼り付けてしまったり、ファイルを見失ってしまい再送の催促をしてしまったりするミスも起きていたという。
また、店舗でデータ入力を行う店長にとってもExcelファイルが送られてくるのを待ってから入力を行なうため、メールを確認して行う入力作業は大きな負担となっていた。「重要なデータであり不可欠な業務であるものの、バックヤードでの事務作業はできる限り省力化し、売場での接客や部門責任者との相談など店舗運営に集中したいというのが店長の本音なのです」と小玉氏は打ち明ける。

開発時間がかかる外部開発から、内部開発できるツールを探しCELFに出会う

株式会社マルトグループ ホールディングス 財務本部 システム部 係長 藤川陽二 様
株式会社マルトグループ
ホールディングス
財務本部 システム部
係長 藤川陽二 様

そうした課題を抱えていた同社がCELFに出会ったのは2017年のことだ。「展示会でCELFを見たことがきっかけです。慣れ親しんでいるExcelに似ているため、利用する各店舗の店長や本部スタッフにも抵抗なく利用してもらえそうだ、ということが導入を決定した要因の1つです」と語るのは、CELFの導入と業務アプリの作成を担当した株式会社マルトグループホールディングス 財務本部システム部係長の藤川陽二氏だ。
CELFに決めたもう1つの要因は、外部委託による開発体制を社内開発に切り替えたいと考えていたことだ。同社が自社開発にこだわったことについて藤川氏は、「外部開発は打ち合わせから始まり、見積もり、テスト、見直しなど開発に時間がかかりスピード感がありません。さらに、細かいニュアンスが伝わりにくく、思うようなシステムが出来上がらないと感じていたからです」と説明する。

とはいえ、自社開発するとしても課題は残る。同社の情報システム部門のスタッフは限られており、容易に開発できるツールが必須となる。その点CELFであれば、専門的なプログラミング知識が不要で、アイデア次第で様々な業務アプリを作成できる。展示会で数多くの製品を見て比較する中で、「自社が必要とするのは、これだ!」と感じてCELFの導入が決定した。実際にアプリの作成作業に入ると、その直感が間違いではなかったことが明らかになった。CELFによる開発の内製化を実現できたことで、藤川氏は2カ月という短い期間で今回の業務アプリを作成した。細かい修正作業はあったというが、「大きな問題なく開発できました」と振り返る。

CELFアプリケーション画面

集計メインから分析中心に、業務内容が質的に変化

開発は順調に進み、藤川氏自身が37の店舗全てに出向いて、店長に操作方法を説明しながらセッティングを行った。 「店長のなかにはパソコンが不得手な人もいます。新しいシステムへ変わることに不安がある人もいました。そこでCELFの画面を見てもらいながら丁寧に説明を行いました」(藤川氏)
こうした細かいサポートもあって、2019年4月にCELFで作成した業務アプリでの正式運用が始まった。これにより、店舗におけるデータ入力作業と本部におけるデータ入力・集計作業のどちらも省力化され、同社の実績・粗利を算出する仕組み全体が劇的に変化した。
本部で集計業務を行ってきた小玉氏は、CELFの導入効果として「業務内容の質的な変化」を強調する。「各店舗のデータをCELF上で一元管理できる仕組みを構築した結果、集計にかかる2時間以上の作業が一瞬で済むようになりました。各店舗から送られてきたファイルを手作業でコピー&ペーストする必要もなくなり、入力ミスのリスクも軽減しました。また、一目でどの店舗のデータが届いていないのか把握できるので、電話やメール等による進捗確認にかかっていた時間も大幅に減りました。これまで私の作業は集計がメインでしたが、集まったデータを分析する付加価値の高い作業へと大きく変わりました」(小玉氏)
また、店舗の店長にとっても、メールが届くのを待つことなく、効率的に入力作業ができるようになった。これによって、店長が売場に出られる時間が増加したことも大きなメリットだ。店長経験のある小玉氏は、「店舗運営においては、お客様や各部門責任者とのコミュニケーションがとても重要です。入力作業が効率化し、売場に出て毎日来てくれるお客様と会話する時間が増えました。」と話す。

CELF導入イメージ

他業務への利用や、RPAによるさらなる効率化も検討中

同社では今後、CELFで他の業務アプリを開発することも検討している。
「今回のアプリより先に、生鮮品の受発注アプリを作成する計画が進められていました。現在はFAXで各店舗から発注が届き、それを本部のスタッフが業務システムへ手入力してデジタルデータ化しています。この業務がCELFによって効率化するよう準備を進めています」(藤川氏)
さらに、「もっと他の用途にもCELFを利用しよう」という声があがっている。例えば、店舗からでるゴミの集計だ。ゴミの集計は、各店舗での計量と、業者の処理量が合致しているのかを確認する必要がある。
小玉氏は、「ゴミの集計業務を、現在のメールからCELFで開発したアプリに切り替えることができないかと考えました。この業務には、毎日1、2時間かかっています。この時間を削減することができれば、店長にとっては大きなメリットになります」と話す。この提案は社内でも賛同を得て、2019年の秋頃に実現しそうだ。

これ以外にも、CELFによる効率化やCELFのRPA機能による自動化が実現できないか、新たなアイデアがあがっているという。これからもCELFは、マルトグループの業務効率化を推進する大きな力となっていきそうだ。

企業情報

企業名株式会社マルトグループホールディングス
業務内容
    福島県いわき市に本社を置き、スーパー「マルト」をチェーン展開する株式会社マルト、株式会社マルト商事、株式会社くすりのマルトなどのグループ企業を有する。
    「地域のライフラインを守ることが使命と誇り」として、生鮮食品・加工食品・雑貨・衣類・一般薬品の販売、および調剤薬局を展開している。