全社的な業務改善と効率化を推進していく中で
案件の稼働情報管理と受注受付管理の2つのアプリを短期構築

SCSK Minoriソリューションズ株式会社

業種: 情報通信業

対象部署: 技術企画本部

対象業務: 各案件における担当者の稼働状況管理、受注案件の受付管理

社内業務の標準化・効率化を目指したシステム整備に挑戦

SCSK Minoriソリューションズ株式会社 大城 賢治氏
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
技術企画本部 PMO推進部長
大城 賢治氏

SCSK Minoriソリューションズは、2021年にSCSKグループの3社(CSIソリューションズ、Winテクノロジ、Minoriソリューションズ)が統合して発足したITサービス会社である。仮想化技術やクラウドを活用したDX推進を強みとし、IT基盤の設計から構築、運用、保守までのトータルソリューションを提供。さらにはセキュリティ対策などにも注力しつつ、現在1,000社を超える既存顧客のサポートと新規開拓を通じて、主に中堅企業向けのマーケットで事業を拡大している。

そうした中でSCSK Minoriソリューションズが取り組んでいるのが、社内のさまざまな業務を標準化・効率化していくためのシステム整備だ。自らも商材として扱っており、豊富な経験を有するCELFを活用し、その社内実践を兼ねたアプリケーション開発が多岐にわたる業務で次々に進められている。

2024年6月には「稼働状況管理」、2025年2月には「受注受付管理」の2つの業務を対象とした新規アプリケーションが稼働を開始している。

CELFを使った自動化で、手作業により生じる管理課題を解決

SCSK Minoriソリューションズ株式会社 長谷 陽平氏
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
技術企画本部
情報システム部 第二課長
長谷 陽平氏

稼働状況管理は、社内で進行中のさまざまなプロジェクトに携わっているメンバーの稼働状況を可視化するアプリケーションだ。

同社技術企画本部 PMO推進部長の大城賢治氏は、「各担当者が、どのプロジェクトにどれだけ時間を使っているか、一目でわかる仕組みになっています。以前は勤怠管理システムからCSV形式でダウンロードした各担当者のデータをExcelに手作業で入力していましたが、このツールを使えばそんな手間はかかりません。データ抽出から集計、可視化まで、一連の処理をCELFで自動化しています」と語る。

一方の受注受付管理は、その名のとおり同社が新規受注した案件を一元的に管理するアプリケーションである。

同社 技術企画本部の長谷陽平氏は、「各事業部門が受注した案件は、事務サポート部門が窓口となって登録・管理しているのですが、手順がルール化されておらず、メールであったり、ファイルサーバーの共有フォルダを経由したり、バラバラの連絡方法で行われていました。そのため最悪の場合、案件の登録遅れが起こるおそれがありました。受注受付管理はこの問題を解決するもので、案件の登録をCELFで開発したUIに統一し、集計まで自動的に行えるようにしました」と説明する。

導入事例BeforeAfter

直感的な操作性により少人数でも圧倒的なスピード感での開発を実現

CELFを活用した上記の2つのアプリケーション開発で特筆すべきは、その圧倒的なスピード感である。
まず稼働状況管理について、その開発に要した期間はわずか2~3ヶ月ほど。加えて開発体制も非常にミニマムだ。

「私が取りまとめた基本仕様を、PMO推進部内の2人のメンバーに伝えてCELFに実装してもらうという流れで開発にあたりました。ただし、このうちの1人はOJTでシステム開発の基本を学んでいるメンバーです。つまり実質的には2人だけの体制で、開発プロジェクトを進めてきました」(大城氏)

同様に受注受付管理についても、スピーディーな開発を実現している。
「要件定義こそ少し苦労して4ヶ月くらいかかってしまいましたが、CELFへの実装作業は1ヶ月ほどで完了することができ、その後の1ヶ月のテスト期間を経て本番稼働に至りました。体制としては私自身で大半の開発を行っており、要件定義メンバー1名、テスト担当者1名、合計3名でプロジェクトを進めてきました」(長谷氏)

CELFを利用すれば、なぜこのような少人数かつ短期間のアプリケーション開発が可能となるのだろうか。長谷氏は次のように語る。
「スクラッチ開発では入力データのチェックやエラー処理も含めたすべての機能を作り込まなければなりませんが、CELFではExcelと同じような関数を利用することで、これらの処理を簡略化することができます。また、ExcelライクなUIを備えているため、画面設計の手間もかかりません。ユーザーも直感的に操作できることから、アプリのリリースに際して、教育・トレーニングが不要なこともメリットです」

受注受付管理のイメージ

PMOの役割全般をカバーするアプリや業務の自動化を目指す

少人数かつ短期間で開発されたアプリケーションであっても、決して簡易的なものや一時的なものではなく、SCSK Minoriソリューションズの業務に大きな効果をもたらしている。
稼働状況管理は、各案件における担当者一人ひとりの稼働状況や負荷状況を一元管理するという、当初からの目標をしっかり達成している。

「現在はPMO推進部内だけでなく、各事業部門の部課長にもこのアプリケーションを公開しています。こうして全社的な利用が徐々に広がるにつれ、担当者間の作業負荷の平準化が進み、残業時間の削減にもつながっています」(大城氏)

受注受付管理についても、全社的な展開が進んでいる。
「受注案件登録の標準的な手段として、このアプリケーションがすでに定着しつつあります。これにより各案件について、どの事業部門が、いつ受注し、どの担当者が登録したのか、正確に管理できるようになりました」(長谷氏)

こうしたCELFの成果を踏まえつつ、同社はさらに活発な開発を進めていく意向だ。
「案件の可視化が求められるのは、担当者の稼働状況だけではありません。進捗管理や品質管理、コスト管理、リソース管理、リスク管理など、PMOの役割全般をカバーするアプリケーションを、CELFを用いて段階的に整備していきます」(大城氏)

「さらなる業務効率化の観点からは、たとえば他のサービスとの連携させるためデータ連携ツール『Asteria Warp』も活用しながら、CELFとの相乗効果による自動化を追求していきます」(長谷氏)

業務効率化に向けた同社のチャレンジはまだスタートを切ったばかりだが、思いついたらすぐに具現化できるCELFがその挑戦を支えていくことだろう。

稼働状況管理画面

企業情報

企業名SCSK Minoriソリューションズ株式会社
業務内容
    アプリケーション開発、マルチクラウド基盤ソリューション、Microsoftテクノロジー&ソリューションの3つの事業を軸にしたIT環境で企業に貢献。企業ごとの業種や業態ならびに事業環境の変化に対応したソリューションサービスを、長年にわたる業界の経験・専門スキルをもとにワンストップで提供する。
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